2016年2月24日水曜日

キューバ旅行振り返り(8)~ バラデロ

1月27日(水)、サンタクララで昼食をとった後、再び貸し切り観光バスに乗って、約150km北西のバラデロに向かいました。
途中、ハイウェイ沿いには牧場や畑が延々と続きます。

<サンタクララからバラデロに向かう途中/ハイウェイ沿いの牧場 2016年1月27日13:39>

4時過ぎに我々はキューバ最大のリゾート、バラデロ(Varadero)に到着しました。
バラデロは大西洋の中に、北東に向かって細長い角のように伸びた半島で、浜辺の長さは28kmに及び白砂と透明な海が美しい、人気のビーチです。

1930年頃にはアメリカの億万長者、デュポンをはじめ多くのアメリカの金持ちがここバラデロに豪華な別荘を建てていました。1959年のキューバ革命で大方の金持ちはマイアミなどに逃げ、それらは国有化されて、現在はその多くはホテルやレストランになっています。

<ホテル・メリア・マリナ・バラデロ 2016年1月27日17:17>

泊まったのは半島の中でも最先端の位置にある、ホテル・メリア・マリナ・バラデロ(Melia Marina Varadero)です。
我々の部屋は北東の大西洋側に面していて、目の前にホテルのプールと、そのすぐ向こうには大西洋が眺められました(下の写真)。

<宿泊した部屋から見たプールと、向こうに大西洋に面したビーチ 2016年1月27日>

このホテルは大きくて、比較的新しく、バスルームにはゆったりしたバスタブも付いていて、設備も良かったです。現地人ガイドやバスの運転手も、ここはバラデロの中でも良いホテルだ、と言っていました。

<ホテル・メリア・マリナ・バラデロの宿泊した部屋 2016年1月27日16:43>

ホテルの南側のすぐ前にはヨットのマリーナがあって、たくさんの洒落たヨットが係留されていました。

<ホテル・メリア・マリナ・バラデロの前のヨット・マリーナ 2016年1月27日17:00>

夕食前まで時間があったので、ホテル前の大西洋側のビーチを散歩しました。白い細かな砂浜に青いきれいな海が繋がっていました。

<ホテル・メリア・マリナ・バラデロの前の大西洋に面したビーチ 2016年1月27日17:38>

ここを見ていて、およそ20年前に、ニューヨーク駐在時代に、家族でクリスマス休暇で訪れたバルバドス(Barbados)や、Thanksgiving休暇で訪れたグランドケイマン(Grand Cayman)のビーチを思い出しました。どちらもカリブ海の中にあり、ここに似た美しい青い海と静かな白いきめ細かな砂浜で、気持ちの良いビーチでした。

このホテルは「all-inclusive」のシステムで、ホテルの敷地内では食べ放題、アルコールも飲み放題で、全てのアクティビティが料金に含まれています。

<バラデロのホテル前のビーチ@ヒカコス半島(全長28km)の先端付近 1月27日17:35>

ところで、このホテルで初めてインターネットを利用しました。キューバで泊まった3か所のホテルでは全てロビーでインターネットWi-Fiが利用可でした。しかし、前のホテルではネット・スピードが遅いと聞いていたので、このホテルで利用しました。Wi-Fiは有料で、料金はどのホテルも同じで、1時間2ペソ(CUC)(=約240円)です。持って行ったタブレット(iPad mini)を使いましたが、ネット・スピードは特に支障はありませんでした。中国ではインターネット利用に制限がかかっていて、FaceBookは閲覧できず、Google検索も使えないと聞いています。しかし、ここではFaceBookなどSNSは問題なく閲覧でき、Googleも普通に使えました。キューバではインターネット利用に制限はしていないようです。

キューバ国民にとってはインターネットが利用できる場所はまだ少ないとの事ですが、今インターネットは急速に普及し始めているそうです。また、ハバナのような都会ではスマホやタブレットを持つ人が増え始めているようです。

また、宿泊した3か所のホテルでは、どこでも部屋のテレビでCNNやNBCなどのアメリカのテレビ・チャネルを普通に見ることができました。キューバではテレビの視聴にも特別な制限はかけていないようです。

<朝のヨット・マリーナ@ホテル・メリア・マリナ・バラデロ前 2016年1月28日07:12>

キューバには、ここのような素晴らしいリゾート地と共に、面積は日本の本州の半分程度でありながら、8つのユネスコ世界遺産があり、観光は現在のキューバの重要な産業になっています。

1959年の革命後、社会主義国化を進めたキューバに対し、アメリカは経済封鎖を行い、そのためキューバはソ連との関係を深め、ソ連への経済依存度は高まりました。しかし、1991年のソ連崩壊により、、それまでキューバ産砂糖とソ連製石油をバーターで取引してきたキューバは大打撃を受け、キューバは極度の物不足に陥りました。これを克服するために、力を注いできた観光産業は今や大きく実を結び、キューバ経済の大きなウェートを占めるまでになりました。

我々のJTBツアーも2ヶ月前には既に「満席、募集締め切り」となっていましたが、実際の参加者は15人と、最低催行人数のままでした。聞くところによると、参加希望者は多かったが、ホテルの部屋が取れなかったので、15人で募集を打ち切ったとの事でした。
米国とキューバは大使館を開いて、国交は回復したというものの、現時点では米国からキューバへの定期便は飛んでおらず、また、観光旅行も認められていません。米国人がキューバに旅行するためには、研修とか文化交流の名目が必要です。それでもキューバの観光地は、ドイツなどヨーロッパ各国やカナダからの観光客で既にいっぱいでした。ハバナや主要な町のホテルは今でも満杯のところが多く、予約が取りにくいようです。

今月17日の新聞報道によると、米国・キューバ両国間で定期便、1日110便(ハバナ20便、その他9都市各10便)を年内に就航開始することが決まりました。定期航空便就航は55年ぶりとの事。定期便が始まれば、米国から多くの人々がキューバに訪れるのは必定です。そうなると、ますますキューバのホテルは取りにくくなるでしょう。ツアーの間我々を案内してくれた、日本語ペラペラの現地人ガイド、オスワルドさんは、「今後アメリカ人の来訪客が急速に増えると、日本の旅行会社はホテルを予約するのが更に難しくなり、ツアーが組めなくなるのではないか。そうなると、日本語ガイドとしての自分の仕事が急減してしまうのではないか。」と心配していました。

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